女性特有のお悩み解決には漢方がおすすめ

「疲れやすい」「イライラする」など、カラダや心の調子がイマイチだけど、病気というほどではない気がする…。そんな状態でお困りのときは、漢方のチカラを借りると解決するかも!西洋医学では病気としてとらえにくい不調にもアプローチできるのが、漢方の強みです。
漢方とは?
足りないものは補う、余分なものは排除する、冷えていたら温めるなど…。漢方はこのような「バランスのとれた状態にする」考え方をベースにしています。
「バランスのとれた状態」というのは、カラダと心の両方を含めた全体のバランスがとれていることを指しています。だから、漢方はカラダと心のどちらからでも不調へのアプローチができるんですね。
バランスのとれた状態に整えるには、体質に合った漢方薬を選ぶことが大事です。困っている症状や今の体の状態を考えて適した漢方薬を選んでみましょう。
女性のカラダと心をサポートする漢方3選
女性のカラダと心をサポートしてくれる漢方薬。生理痛、低血圧、産後の不調が気になる方におすすめしたいお薬をまとめました。
女性のお悩み――生理痛
女性特有のお悩みの代名詞とも言える生理痛。生理痛の代表的な症状は下腹部や腰の痛みですが、生理痛に頭痛や吐き気、めまいなどの症状を伴う場合もあります。これを「月経困難症」といいます。また、生理中や生理前は、ホルモンバランスの変化によって感覚が過敏になるので、不安感が強くなることも。
ツラい生理痛に、桃核承気湯 (とうかくじょうきとう)
桃核承気湯は、カラダのエネルギーの「気」と栄養の「血(けつ)」の流れをスムーズにする漢方薬で、生理前や生理中に起こる痛み、のぼせといった症状を和らげます。
ほかに、のぼせやすく便秘がちな方の頭痛や便秘、高血圧に伴う頭痛、めまい、肩こりの症状や、産後の精神不安などの改善にも適しています。
1日3回、15歳以上の方は1回1包を、食前又は食間に水又は白湯にて服用します。

体力中等度以上で、のぼせて便秘しがちな方の月経痛、月経時や産後の精神不安
女性のお悩み――低血圧
低血圧症でお悩みの方は、一般的に男性より女性のほうが多いといわれています。低血圧症の方が訴える症状には、立ちくらみ、めまい、朝がつらい、頭が痛い・重いなどがあります。
低血圧、体がだるい方に、四物血行散 (しもつけっこうさん)
四物血行散は、血行障害を改善する「四物湯」をベースにした漢方薬。血液の循環を整え、低血圧や、婦人科系疾患が原因のめまいやのぼせ、耳鳴、頭痛など、さまざまな症状を改善させるお薬です。
血行不良の方は水分代謝も良くないことが多いため、茯苓(ぶくりょう)、白朮(びゃくじゅつ)を加えて、胃腸への負担も同時に軽くする処方となっています。
特に、倦怠感・めまいなど、貧血症状のある方におススメの漢方薬です。
1日3回、15歳以上の方は1回1包を、食前又は食間に水又は白湯にて服用します。

貧血に伴う全身倦怠、低血圧、月経異常、婦人科諸疾患に起因する神経症状(目まい、のぼせ、耳鳴、頭痛、不眠、憂うつ症、不安感)、子宮出血、産前産後及び妊娠による貧血、妊婦の強壮、産婦の強壮
女性のお悩み――産後の不調
出産という大仕事を終えたママは、カラダも心も不安定。イライラする、不安になるといった心の不調のほか、疲れやすい、病気になりやすい、といった体力面の不調を抱えるケースもみられます。
産後の不調に、芎帰調血飲 (きゅうきちょうけついん)
漢方の考え方によると、産後は「血」が不足している状態です。血が不足して「血虚」の状態になると、貧血、めまい、脱毛、耳鳴り、乳汁分泌不良などの症状が現れます。
芎帰調血飲は、全身に栄養を行き渡らせてうるおわせるほか、カラダを温めて血行を促す効果によって、女性の元気を取り戻すサポートをする漢方薬。産後にゆううつ感を感じていたり体力低下が気になるけど通院の余裕がない方には、ファーストステップとして特に試していただきたいお薬です。
1日3回、15歳以上の方は1回3錠を、食前又は食間に水又は白湯にて服用します。

体力中等度以下のものの次の諸症。ただし産後の場合は体力に関わらず使用できる。:月経不順、産後の神経症・体力低下
漢方のチカラでもっと元気に!

病院に行くほどはっきりした症状はないけど、なんだか調子が優れない…。そんなとき、カラダと心のバランスを整えるために活用できるのが、漢方です。
効果が出るまでにかかる時間は、お一人おひとりの体質や症状、生活習慣などによって異なります。まずは、一か月間の服用を目安にはじめて、様子をみてみましょう。
漢方のチカラを使って、もっとイキイキと過ごしませんか?
※本記事でご紹介した漢方薬のご使用に際しては、各漢方薬添付の説明文を必ずお読みください。